回復まで時間がかかるからこそ、共に戦うパートナーとして、心身両面から患者様を支えます

歯周病のセルフチェック

思いあたる症状をチェックしましょう!

  • 朝起きたとき、口の中がネバネバする。
  • ブラッシング時に出血する。
  • 口臭が気になる。
  • 歯肉がむずがゆい、痛い。
  • 歯肉が赤く腫れている。(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)
  • かたい物が噛みにくい。
  • 歯が長くなったような気がする。
  • 前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる。

※上記の項目3つあてはまる

油断は禁物です。ご自分および歯医者さんで予防するように努めましょう。

※上記の項目6つあてはまる

歯周病が進行している可能性があります。

※上記の項目全てあてはまる

歯周病の症状がかなり進んでいます。

歯周病(歯槽膿漏)って何?

歯周病(歯槽膿漏)ってどんな病気?

歯周病は、バイオフィルム形成された細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。

歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。

そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます。

バイオフィルムとは…
細菌のかたまりで、むし歯と歯周病の原因です。
うがいをしたり、軽く磨く程度では取り除くことは難しく、きちんと除去するためには歯科医師や歯科衛生士による器械的な除去が最も効果があるとされています。

歯周ポケットの測定

「ちょっとチクッとしますね」と言われて、何やら歯科器具で歯ぐきを「ツンツン」されたことはありませんか?           これは歯周ポケットを測定(ブローピング)し、歯周病の進行度合いをチェックする検査です。
歯周病治療では、まずこの検査をしなければどのような治療をすべきかの戦略が立てられません。                  患者さんに「このような経験(ツンツン)はありますか?」と聞くことがあるのですが、「ありません」「1度だけ経験したことがあります」というご返事をよく頂きます。                                              この検査は歯周病治療では避けて通れない検査であり、かつ、1度だけでなく定期的に行わなければならない検査です。この検査をしないという事は、羅針盤と海図をもたずに航海することと同じであり、現在どこまで歯周病が進行しているのか、そして、どのような治療をすればいいのかを考えずに治療を進めていることと同じです。
これにより、歯周病の進行度合いを確認して、適切な治療計画をご提案することが可能になります。

歯石の除去(スケーリング)

 

歯周病治療の一つである歯石を除去することを「スケーリング」といいます。
歯周病が進行すると、骨が溶け、歯と歯肉に隙間ができてきます。
これが皆さんご存知の歯周ポケットです。歯周病菌はこの歯周ポケットの奥にドンドン入り込んでいきます。つまり、奥に入り込んだ歯周病菌や歯石を除去しなければ根本的な治療は出来ません。                        スケーリングは超音波スケーラ―(EMS:よく取れます)、超音波スケーラー(マグネットタイプ:痛みが出にくくよく取れる)、エアースケーラー(痛みが出にくくペースメーカー装着の方にも影響が出ない)、手用スケーラー(細かく取れるが時間がかかる、硬い歯石は機械と併用がベター)など各種症状などに応じて取り揃えております。ただ、体調によっては除石は細かな傷ができるので後で歯ぐきが腫れたり痛みが出るケースが稀にあります。その場合には連絡頂いた上お越しください。

より深い歯周ポケットのケース(4mm~6mm):SRP(スケーリング、ルートプレーニング)

SRPは歯周ポケットの奥深いところまで操作を行い見えない所の歯石を器具や機械を使用して除去していきます。
歯周ポケットが深いほど操作が複雑になり、作業に時間がかかります。治療に時間がかかるために、患者様の負担と術者の負担を減らすために、一回の治療は4本から6本程度の歯に対して行っていきます。術者は治療する部位に適したキュレットスケーラーを選択し、歯周ポケット内に慎重に挿入しながら縁下歯石や感染物質の除去を行っていきます。

文献では4mm以上の歯周ポケットを有する歯周組織のデブライドメント(歯ぐきを綺麗にする)はベテランの衛生士やドクターが施術を行っても半分ほど取り残すと言われています。

その為には歯周ポケットが出来るだけ改善できるよう浅くする必要があります。

SRP後の注意点
SRPの処置後、特にお痛みがなければ、通常通り歯磨きを行っていただけます。
しかし、SRPを行った部位は多少なりともダメージを受けているので、やや弱めのブラッシング圧で歯磨きを行った方がよいかと思います。

麻酔がきれて、痛みが出る場合もありますので、痛み止めを処方いたします。
通常痛みが出ても、一回痛み止めを服用すれば、治まる程度の痛みです。

もし麻酔がきれた後、その部位を触ると痛みや違和感がある場合は、柔らかめの歯ブラシで優しく歯ブラシをしてください。
むりは禁物ですが、ブラシをしないで汚れがたまってしまうと、治りが悪くなったり、せっかくSRPしたところを悪化させてしまう恐れがあるので、汚れを溜めないようにしてください!

大体、2,3日~一週間程度で症状は治まりますので、症状が落ち着いたら、通常の歯ブラシを行ってください。

また、SRP後に冷たい物がしみるという症状がでる場合があります。
一時的なものがほとんどですので、決して歯が悪くなったものではないので、安心してください。

ただまれに、知覚過敏が起きてしまう場合がありますが、まずは一週間ほど様子をみていただき、それでも症状が変わらない時は、スタッフまたは院長に相談してください。対処いたしますので、お気軽にご相談ください!

かなり進行した歯周ポケットのケース(6mm~):SRP,歯周外科処置、歯周組織再生療法

初期治療(スケーリング、ルートプレーニング)を行ったのち改善が認められにいのがかなり進行が見られる6ミリ以上の歯周ポケットを持った歯になります。

歯医者さんで定期的にお掃除されていても腫れる事がある方や、歯槽膿漏による口臭がする方などがあげられます。

改善が見込めない場合、残念ながら抜歯をしないといけないこともあります。

初期治療を行っても改善が見られにくくポケットの深い歯に関しては、歯ぐきを外科的に開けて直接お掃除し、歯ぐきを外科的に下げる方法があります。一気に歯ぐきが引き締まるので歯がしみるようになる事があります。